忘れられぬ税務調査

これから私が35歳に税理士登録をしてから現在まで体験した税務調査で、印象に残った数多くの事例を紹介していきたいと思いますが、はじめに税理士には、職業上の守秘義務があるので、その税務調査がどこなのか特定できないように業種や会社の規模等を変えてお伝えする事を予めご了承下さい。

私の関与しているところは県内3ヶ所ある事務所で、月次先、年一先、所得税の確定申告だけの先、相続税の税務代理をしたところを合わせたら、おそらく500件は超えていると思います。しかし、なぜだかはわかりませんが、意外に税務調査が少ないので助かっています。例えば、前期の事務年度(平成28年7月から平成29年6月まで)の税務調査の件数は、わずかに一件だけでした。

税務調査が少ないということは、税務調査の精神的煩わしさ、貴重な時間が調査によって割かれることがない、そして、何より関与先に安心感を与えられることなどプラスの側面が強いです。 とはいっても、税務調査の立ち会いを全くしていないわけではありません。懇意にさせてもらっている組織や団体や関与先からそして、なかには行きつけのスナックや焼き鳥店で聞き付けて、税務調査の最初から、あるいは途中から立ち会いをすることが存外多いのです。時には黒焦げ状態からの関与もあります。

自分で税務代理をしていないところなので、申告内容の吟味はしっかりやり、税務署に対しての落としどころを確認します。 すると、案外軽微な修正で終わったりします。

また、納税者に対して調査手続きに瑕疵があったり、きわめて問題発言があったりします。そんなときには、日本国憲法で規定されている請願法や税務署長への抗議文で対応します。全てが上手くいくわけではありませんが、一定の成果があります。 何より依頼をされた方の満足度はかなりあり、調査終了後に関与先になってもらっているところがほとんどです。

こうした税務調査の生々しい経験を定期的にお知らせしようと思います。乞うご期待下さい。