月別: 2025年1月

うまい、安い、早い!! ~車の修理の事例から顧客満足について考えてみました~

インフルエンザがそこかしこで、その猛威を振るっています。新年早々、わが家族にも襲いかかりました。元旦の日に娘が、3日から妻が、そして4日には私とさながらリレーのごとく体調を崩しました。近所の医療機関で受診すると同じような患者がたくさんいました。余り体調を崩すことはありませんが、このたびは3日間床に伏せってしましました。

さて話は師走に遡ります。「ああ!またやってしまいました。」私は車の運転が不得手です。自宅のガレージを出ようとしたところ、ハンドルを左に早く切りすぎて、車の左後ろ付近をこすってしまいました。この日は午後7時から用事がありました。決して慌てていたわけではありません。おそらく注意散漫になっていたのでしょう。わが家でガレージでのことなので誰にも文句は言えません。翌朝、明るくなって車を見てみると左後輪の前の部分が大きくヘコんでいることがわかりました。私の気持ちも大きくヘコみました。

直ぐにディーラーで、この修理の見積もりを依頼しました。修理代金は約19万円でした。想定していた金額の倍の金額でした。午後、知人の紹介の修理工場でも見積もりをしました。どうやら私の車は特殊な塗装がされているようで、その仕様だと見積金額は約18万円、普通の塗装だと約14万円でした。修理には、2週間かかるとのことでした。週明けに返事をすることにしました。

たまたま次の日曜日に、友人宅で用事があり、その友人にぼやいたところ、「自分のいとこが修理工場をやっている。安くて、腕も確か、連絡してあげよう。」と行ってくれました。月曜日に修理工場に行くと、これなら10万円以内でできますと言われたので、正式な見積書をとらずに依頼をしました。ついでに、前から気になっていたフロントガラスについた小さな傷(おそらく小石が飛んできてできたもの)の補修も依頼しました。修理には1週間必要と言うことでした。見積もりをとった修理工場にはお断りの電話をしました。

その週の金曜日の夕方連絡があり、修理ができたとのことでした。次の週の月曜日にできあがると思っていたので、すごく早く仕上がりました。車を取りに行くと、修理は完璧にできていました。修理代金は、追加の修理代金と合わせ消費税込みで88,000円でした。

この修理工場の修理は「うまく」、値段も「安く」、修理も「早い」でした。まるで牛丼の「吉野家」のキャッチコピー「うまい、安い、早い」を地で行ったような私にとってすごく満足感がありました。

さて商いの本質は、その製品・商品・サービスが「うまい」は顧客の想定を超えて満足がいくものを提供すること、「安い」は絶対的な値段の安さではなく、コスパがいいこと、「早い」は顧客の期待以上の納期の早さだと考えます。いずれも、顧客を重視の目線です。

「吉野家」はかつてそのキャッチコピーは「早い、うまい、安い」でしたが、2000年代に「うまい、安い、早い」となり現在に至っています。ちょっと順番が変わっただけのようにも見えますがこの順番が大事だと言えます。「うまい」つまり、顧客満足を最優先にした現れだと思います。企業経営の原点がここにあるのではないでしょうか。