新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画の停止をめぐり、河野防衛大臣は6月25日午前、自民党の安全保障に関する会議に出席し、政府が6月24日開いた国家安全保障会議で山口県と秋田県への配備を断念したことを明らかにしました。
元々は、「北朝鮮の弾道ミサイルの脅威から国内を守る」とのうたい文句でしたが、実際は「北朝鮮からハワイやグアムの基地に飛ぶミサイルを、海上イージス・アショアで迎撃できなかった場合に、萩市と秋田市のそれぞれの陸上基地から迎撃するのが狙いでした。
この配備計画は安倍晋三首相がトランプ米大統領と兵器の「爆買い」の約束から始まりました。既に米国政府と1,800億円の契約が交わされ、そのうち125億円の血税をコロナ禍において支出しています。さらに損害賠償金等の費用がかさむと思われます。
それ以上に重要なことは、沖縄の玉城知事もTwitterで米軍普天間基地の辺野古基地への「移転」(新基地建設)も断念し、普天間基地を即時返還するように求めていますが、私は、即刻辺野古基地の埋め立てを中止すべきだと思います。
民意は、明確です。自民党が総力をあげて戦った6月7日投開票された沖縄県議選でも玉城知事の与党が過半数を維持しました。しかし、翌日の管官房長官は「かなり(移設への)理解が進んでいるのではないか」と語り、埋め立て工事をわずか5日後に再開しました。
安倍政権は18年12月から埋め立て工事を始めていますが、18年度末までに1,471億円をつぎ込んだにもかかわらず、その工事の進捗率はわずか1%です。また、マヨネーズ状の地盤改良費を含めると建設費用は2兆5,500億円(沖縄県試算)かかります。仮に完成したとしても、使える基地なのかどうかわかっていません。コロナ禍、不要不急の無謀な計画は即刻止めるべきではないでしょうか。
私には、ある思いがあります。それは、日本国憲法を愚直に守ることです。その中でも特に第9条こそその核心だと思います。爆笑問題の太田光氏も提言していたように「日本国憲法をノーベル賞」にすべきではないかとの意見に大賛成です。特にその2項は「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」としています。
しかし今の自衛隊は、外形的に見ると誰がどう見ても軍隊です。同じ税金を使うのならば、自衛隊を「国際災害救援隊」に組織改編し、国内・国外に関わらず、地震、台風などの自然災害や事故が発生したら真っ先に救援活動に行く組織にすれば良いのではないかと思います。私が幼少時にTVで観ていた「サンダーバード」のようなイメージです。
そんな組織がある国に、どこの国が攻め込んでくると言うのでしょうか。防衛費の予算5兆円よりは費用対効果があると思います。防衛には抑止力が必要だと言うことは一見正論だと思います。しかし、本当にそうでしょうか?
軍隊を捨てた国にコスタリカ共和国があります。この国は国家予算の大部分を教育関係に注ぐようになり、現在の識字率は97%までなりました。日本も少し見習うべきでは?