税務調査について思うこと~中国税理士会からのアンケートに私はこう答えました~

8/15のブログに税制改正及び税務行政に関する意見として記載させていただきました。今回も中国税理士会からアンケートについて重複する部分もありますが意見を述べさせていただきたいと思います。

アンケートの質問は、1.税務調査に関する意見と2.税制改正及び税務行政に関する意見・要望の2項目でした。前者の税務調査に関する意見は、予め10項目(その内容については割愛します)の選択支から2つを記載するものでした。その中で私は「1調査期間が長い」と「2事前通知」を選択しました。

「1調査期間が長い」の回答については次のように回答しました。『税務調査は課税庁側にとっては、それが日常業務なので長い調査をしても特段支障はありません。一方、それを受ける納税者にとっては、もの凄いストレスになり、悪いことをしていなくても「夜寝られない」「日常業務のときも税務調査のことを考えてしまいミスを犯しがちである」などの弊害があります。巨悪には大きなペナルティーを課すのは当然として、任意調査は極力早く終わるように要望します。』

「2事前通知」の回答については次のように回答をしました。『事前通知は、国税通則法第74条の9で「税務署長等は……」と主語は明らかに税務署長等となっています。ところが、実務(現場)では、当該職員が事前通知を行っています。課税庁はマニュアルで、その条文にある11項目を通知できますが、納税者やその代理人である税理士は、それに十分に対応できません。条文を変え、事前通知を「文書」にすればトラブルの防止になります。』

後者の税制改正及び税務行政に関する意見・要望についてはA4一枚の事由記載になっていましたので、次のように回答しました。

『(結論)リーマンショック以上のコロナ禍の中、時限的にも消費税を5%に戻すか、0%にすることを要望します。

(論点)は下記①から④までを記載しましたが、現下の日本にとって重要なことです。

①日本は昨年10月から消費税を8%から10%に引き上げ(軽減税率として据え置かれたものもありましたが)ました。このとき、安倍首相は「リーマンショック級の出来事が起こらない限り、消費税を引き上げる。」と明言をされていました。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大で、「リーマンショック」をはるかに超える世界的経済不況となっています。この明言(公約)を実施するならば、可及的速やかに引き下げるか、0%にすべきです。

②政府は「消費税は預かり金(的)だから、事業者は預かったお金を納めるべきだ」という「消費税の本質を煙に巻く」キャンペーンであり、実際多くの納税者は赤字でも消費税の納税ができず、廃業に追い込まれる実体があります。

③「納税の猶予」の措置をとっても、いつかは納税しなければならないことになります。

④ドイツでは4月よりレストランなどの外食への標準税率19%を軽減税率の7%に引き下げ、7月より標準税率19%を16%に、軽減税率を7%から5%に引き下げました。その他既に10ヶ国が消費税(付加価値税)の引き下げをしています。他国でできて日本でできないことはありません。